象牙質形成におけるDSPP開裂のメカニズムと意義の解明

2010 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 21890158
• 研究種目: 研究活動スタート支援
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 保存治療系歯学
• 研究機関: 広島大学
• 研究代表者: 鈴木 茂樹 広島大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (30549762)
• 研究期間 (年度): 2009 – 2010
• キーワード: 象牙質 / DSPP / 遺伝子改変マウス

研究概要

Dentin phosphoprotein(DPP)及びDentin Sialoprotein(DSP)はDentin sialophosphoprotein(DSPP)という1遺伝子から合成される。本研究では、開裂抵抗性DSPPを発現する細胞株を作製し、開裂のメカニズムを解明することを目的とした。MC3T3(マウス前骨芽細胞株)細胞上清中において、正常DSPPでは100kDa以下にスメアーに広がるバンドを認めた。開裂抵抗性DSPPでは100kDa以上に強いバンドを認め、100kDa以下には全くバンドを認めなかった。以上の結果より、DSPPの開裂抑制はその細胞外分泌を抑制しないだけでなく、更に開裂抵抗性DSPPでは正常DSPPより強いバンドシグナルを認めることが明らかとなった。これら結果からDSPPの開裂はその分泌に影響を与える可能性が示唆された。

研究成果

• [雑誌論文] A method for rapid demineralization of teeth and bones. (2010)
  • 著者名/発表者名: Cho, A., Suzuki, S., Hatakeyama, J., Haruyama, N., Kulkarni, A.B.
  • 雑誌名: Open Dent J. 4 ページ: 223-229
  • 査読あり
• [雑誌論文] Extracellular heat shock protein HSP90beta secreted by MG63 osteosarcoma cells inhibits activation of latent TGF-betal. (2010)
  • 著者名/発表者名: Suzuki, S., Kulkarni, A.B.
  • 雑誌名: Biochem Biophys Res Commun. 398(3) ページ: 525-531
  • 査読あり
• [学会発表] The Establishment of Stable Cell Lines Expressing Cleavage-resistant Dentin Sialophosphoprotein (2011)
  • 著者名/発表者名: 鈴木茂樹, 西村英紀
  • 学会等名: IADR 89th General Session and Exhibition 2011
  • 発表場所: San Diego
  • 年月日: 20110316-20110319
• [学会発表] 開裂抵抗性Dentin sialophosphoprotein発現株の作製 (2010)
  • 著者名/発表者名: 鈴木茂樹、小武家誠司、西村英紀
  • 学会等名: 第133回日本歯科保存学会学術大会
  • 発表場所: 岐阜
  • 年月日: 20101028-20101029
• [学会発表] Dentin sialoprotein and dentin phosphoprotein have distinct roles in dentin mineralization (2009)
  • 著者名/発表者名: 鈴木茂樹, 西村英紀
  • 学会等名: 3^<rd> Hiroshima Conference of Education and Science in Dentistry
  • 発表場所: Hiroshima
  • 年月日: 20091102-20091103
• [学会発表] 象牙質形成におけるDentin sialoprotein及びDentin phosphoproteinの機能解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 鈴木茂樹, 西村英紀
  • 学会等名: 第131回日本歯科保存学会学術大会
  • 発表場所: 仙台
  • 年月日: 20091029-20091030