以前の豊嶋の研究結果より、OSCC患者の原発巣の癌細胞ではCK17 mRNAの発現過剰が高頻度にみられ、末梢血中で検出される癌細胞ではCK20 mRNAが過剰に発現していた。この「CK発現過剰の差異」は癌細胞の分化度によるものと考えられるため、まず原発巣の生検組織材料において免疫組織学的染色にてCKの発現様式を検討した。その結果、CK17が他のCK((CK14、CK16、CK18、CK19、CK20)に比較して有意に高頻度に発現した。現在は末梢血中の腫瘍細胞を検出し、それがどの種類のCKを発現しているか、蛋白レベルとmRNAレベルで検索を行っている。
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