瘢痕声帯より分離培養した筋線維芽細胞にHGFを添加した場合と、脂肪幹細胞と共培養した場合との抗線維化作用を、細胞外マトリックスの産生量をELISA法により、また筋線維芽細胞の特定のマーカーの発現量を免疫染色法およびFACSを用いてそれぞれ比較解析した。さらに筋線維芽細胞と脂肪幹細胞を共培養し、培養液に抗HGF 抗体を添加し、脂肪幹細胞から分泌されると予測されるHGFの作用を中和することで上記の抗線維化作用が抑制されるか検討解析した。結果として,脂肪幹細胞から分泌される分子のうち少なくともHGFは、瘢痕声帯から分離培養した筋線維芽細胞に対して抗線維化作用を有することが示された。
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