本研究の目的はアトピー性皮膚炎患者のステロイド外用治療における意思決定への支援のプロセスを実施し、その効果を明らかにすることである。研究対象は入院または外来で治療を受けるアトピー性皮膚炎の患者7名である。7名中6名は「アトピー性皮膚炎患者のステロイド外用における意思決定を支援する看護介入」のプロセスを経ることで、介入前後の(1)皮膚状態の改善、(2)疾患に関する正しい知識の習得、(3)セルフケア能力の向上の指標が改善値を示し、介入後も(4)ステロイド治療を選択する結果となった。また看護介入効果の結果、ステロイド外用における意思決定支援とは、もう治療法がステロイドしかないから選択する、ということですべてが決まるのではなく、選択した上でどう外用していくか、外用しながら身体の変化にどう付き合っていくか、ということの調整を支えていく必要があることが示唆された。
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