本年度(~平成22年3月31日)の研究実施計画 I. スキルス胃癌よりのサンプル組織の採取・細胞株の樹立・遺伝子プロファイル作成 1) 2004年から2009年に施行したスキルス胃癌切除例のホルマリン固定標本を用いて免疫染色にて各種遺伝子の発現について検討を行った。現在までにTGF-β1およびthrombospondin-1についての免疫染色を施行しており、TGF-β1については40例中19例で発現を認めた。thrombospondin-1については現在免疫染色の結果を検討中である。また、その他の遺伝子についても免疫染色等での発現の検討を予定している。 II. 遺伝子発現プロシァイルの解析および遺伝子の選択 免疫染色による遺伝子発現について解析中である。 III. 強制発現候補遺伝子およびsiRNA発現型プラスミドの構築 I・IIの結果に基づきClontech社製QUICK-Clone cDNAから目的遺伝子の5'および3'プライマーを設定し、high fidelity型PCR酵素KOD plus(東洋紡)を用いたPCRにてcDNAの増幅を予定する。これをクローニングし、遺伝子発現型プラスミドに挿入して発現型プラスミドの構築を予定している。siRNA発現型プラスミドの構築については遺伝子発現解析の結果に基づきsiRNAオリゴDNAを設計し、タカラバイオ社製pBA-sihU6に挿入して構築を予定している。
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