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2009 年度 実績報告書

スタチンによる細胞種特異的なオートファジー、細胞死誘導機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 21890238
研究種目

若手研究(スタートアップ)

研究機関岩手医科大学

研究代表者

荒木 信  岩手医科大学, 薬学部, 助手 (20552904)

キーワード薬学 / 蛋白質
研究概要

スタチンは、HMG-CoA還元酵素阻害薬で高コレステロール血症治療薬として使用されている。しかしスタチンには、低頻度ながら重篤な副作用で、筋肉のタンパク質分解が亢進する横紋筋融解症が報告されている。この原因については、アポトーシスの誘導などが考えられてきたが、詳細は明らかでない。
このスタチンによる横紋筋融解症の原因を研究する中で、スタチンが、横紋筋肉腫由来A204細胞で非選択的なタンパク質分解機構であるオートファジーを顕著に誘導することを見出した。スタチンによるオートファジー誘導が横紋筋融解症の発症に関与すると考えて、本研究計画では、スタチンによるオートファジー、細胞死誘導の分子機構を明らかにすることを目的として、レトロウイルスを用いたgene trap法によるランダムな遺伝子破壊実験を行い、関連遺伝子の同定を行うこととした。
平成21年度では、1、A204細胞のスタチンによるオートファジー、細胞死誘導条件の検討。2、レトロウイルスの作製と感染。3)スタチン耐性細胞のセレクションを行った。2、レトロウイルスの作製と感染を検討した際には、当初予定していたβガラクトシダーゼ遺伝子とネオマイシン耐性遺伝子を融合して発現するpROSA β-geoベクターよりもGFP遺伝子とネオマイシン耐性遺伝子を別々に発現するpDisrupベクターで、効率よく遺伝子破壊株を作製することができると結論し、使用するベクターの変更を行った。3、スタチン耐性細胞のセレクションでは、計画通り複数の濃度でのセレクションを行った。その結果、薬剤濃度により得られるクローン数が異なり、種々の異なる応答を示す細胞をクローニングすることに成功した。この結果は、スタチンによるオートファジー誘導に関連した、複数のパスウェイを見出すことができる可能性があり、今後の解析が期待される。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] スタチンによる細胞種特異的な細胞障害因子の探索2009

    • 著者名/発表者名
      荒木信
    • 学会等名
      第82回 日本生化学会大会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド
    • 年月日
      2009-10-23
  • [学会発表] 高コレステロール血症治療薬スタチンによるオートファジー誘導に関する解析2009

    • 著者名/発表者名
      荒木信
    • 学会等名
      日本薬学会東北支部第8回 生物化学若手研究者セミナー
    • 発表場所
      東北薬科大学
    • 年月日
      2009-09-12
  • [学会発表] Role of isoprenoid metabolism in autophagy induced by statins2009

    • 著者名/発表者名
      荒木信
    • 学会等名
      JBS Biofrontier Symposium on Biochemistry of pH Homeostasis and Proton Circuit
    • 発表場所
      岩手医科大学矢巾キャンパス
    • 年月日
      2009-07-24

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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