研究概要 |
<Aim #1:膵幹細胞に関する研究> Insulin-Promoter derived GFPマウスを用いたin vivoの実験では、EGFP negativeでSize restricted small cellsの幹細胞候補となる細胞を選別し、尾静脈よりhost(syngenic recipient mice)脾臓に注入し、donor chimeraをhost脾臓から検出している。さらにこのプロジェクトに関して、Harvard Medical School, MGHのFaustman博士らとの共同研究から、分化終末細胞をiPS細胞に初期化する遺伝子として知られる、Oct3/4、Sox2、c-Myc、Klf4、Nanogらがhost脾臓でmRNAレベルとして高発現していた事が明らかとなっている(Int J Biochem & Cell Biol, In Press)。元来生体内ではインスリンの発現が、胸腺、骨髄、脾臓、肝臓、脂肪等でmRNAレベルとして認められる事が知られている。これは蛋白を発現しないbe-ta細胞のリザーバートして、候補臓器あるいは組織が存在する事を意味する。本研究遂行は終末細胞の初期化、あるいは候補細胞からbe-ta細胞分化誘導法の確立を導く上で重要な意義を包括する。 <Aim #2:組織工学的な手法を用いた膵島再生> 膵島細胞を単細胞化した細胞群と生体マテリアルとの混合培養を行い、早期に三次元培養への移行が可能である。更に当初の予定であるSerpinel蛋白との培養に加え、新たに開発中である生体内吸収マテリアルのCollagenに配向性を加えたコラーゲン配合性ゲルも新規開発マテリアルとして併用し、3次元培養を試みている。
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