我々の実験結果が示唆するには、二酸化チタン粒子の溶かし方及び分散方法は粒子の赤血球や他の細胞への毒性に影響を与える。だから、的確な、そして標準な分散方法を使用して、もっと安定した粒子懸濁液(suspension)を用意する必要がある。 現在まで行って来た二酸化チタンによる溶血の実験の結果が示すのは、二酸化チタン粒子のどの種類も溶血を起こす。さらに認められたことは、ヒト赤血球の場合は、二酸化チタンの粒子サイズより結晶構造が細胞障害を起こすのに、もっと大きい要因であると考えられます。 この溶血に酸化ストレスの関与を検討するにはグルタチオンの影響及び脂質の過酸化を調べたが酸化ストレスの関与は確定出来ていない。 電気泳動の結果、赤血球膜上に存在している低分子タンパク、コフィリン、の発現が抑制されることが示唆されたが結果に終始一貫的な再現性が見れなかったため、コフィリンを含む膜タンパクの同定には至っていない。 A549 肺胞上皮細胞に曝露させた二酸化チタンの2種類の微粒子は用量依存性にアポトーシスを誘発し、IL-8 mRNAとIL-8タンパクの遊離をがわずかながら増加し、NF-kB DNA 結合の変化はなかった。
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