• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

マウス養育中枢に発現する神経ペプチドが養育行動の各要素に果たす役割の遺伝学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 21890307
研究種目

若手研究(スタートアップ)

研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

恒岡 洋右  独立行政法人理化学研究所, 黒田研究ユニット, 研究員 (50549011)

キーワード養育行動 / マウス / Anterior commissural nucleus(ACN) / オキシトシン / バソプレシン / TRH
研究概要

児童虐待やネグレクトなどの不適切養育の理解・予防のためには、まず正常な養育行動を司る神経メカニズムを明らかにしなければならない。そこで我々は、哺乳や仔の安全を守るといった基本的な養育行動が哺乳類進化において保存されていることに着目し、マウスモデル系を用い、養育行動の神経メカニズムの解析を行っている。これまでの研究で、脳内養育行動中枢は視床下部内側視索前野(MPOA)にある前交連核(ACN)に存在すると考えられた。また、ACN及びその近傍にはオキシトシン、サイトロトピン放出ホルモン(TRH)の産生ニューロン及びバソプレシンの神経線維の存在が確認されている。本スタートアップ研究の目的は、これらの神経ペプチドの発現と養育行動との関連について調べることである。これらの3つの神経ペプチドは発生の起源が同じであること、それらのレセプターは全て7回膜貫通型のタンパクであることから、冗長的機能を持つ可能性が考えられる。この可能性について検討するために、平成21年度はこれらの神経ペプチドのレセプターまたはリガンドの各ノックアウト(KO)マウスを交配させることで、ダブルKOマウス系統を作成し、その養育行動について調べた。その結果、C57BL6/J系統の未交尾メスではオキシトシンレセプター(OTR)×TRHのダブルKOマウスで仔の連れ戻し行動の開始がやや遅くなる傾向が確認された。またC57BL6/Jと129/sVの交雑系統の未交尾メスではOTR×バソプレシンレセプター(AVPR)1b及びAVPR1a×AVPR1bの2種類の交配グループで仔を喰殺する個体が多く観察された。しかしながら、これらの全てのKOマウスにおいて、出産後の養育行動にはKOマウスと野生型との間で顕著な差は確認できていない。現在これらの各KOマウスを交配させトリプルKOの作成を試みている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] Possible role for anterior commissural nucleus in the regulation of mouse maternal behaviors2009

    • 著者名/発表者名
      恒岡洋右
    • 学会等名
      VIIIth World Congress on Neurohypophysial Hormones
    • 発表場所
      北九州市 北九州国際会議場
    • 年月日
      2009-09-05
  • [備考]

    • URL

      http://asb.brain.riken.jp/index_j.html

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi