• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

中学生の学校行事における成就感に関する研究-体育祭と文化祭を比較して-

研究課題

研究課題/領域番号 21905002
研究機関横浜市立菅田中学校

研究代表者

樽木 靖夫  横浜市立菅田中学校, 教員

キーワード中学生 / 学校行事 / 成就感
研究概要

1.研究の目的と意義
本研究では、学校行事に対する中学生の成就感は、個人活動のレベルだけでなく、他者との協力による活動のレベルも含めた因果モデルを検討する。具体的には、自己活動の認知、他者との相互理解、学級集団への理解を説明変数として、個人活動のレベルである自主性に次いで、他者との協力のレベルの要因が成就感に影響するかを体育祭と文化祭での学級劇を対象として検討する。
2.方法及び具体的内容
(1)質問紙:(1)行事活動における成就感に関する尺度は、「この活動を成し遂げたという達成感」と「またやってみたい、今度やるならこうしたいなどの意欲」の複合的な認知を測定する目的で4項目を作成した。(2)生徒の自己活動の認知に関する尺度は生徒の自主性、協力、運営を測定する項目、(3)他者との相互理解に関する尺度は他者からの理解、他者への理解を測定する項目、(4)学級集団への理解に関する尺度は学級の肯定的理解、学級でのトラブルに関する項目を6段階評定で作成した。
(2)測定:文化祭で学級劇を行った中学2年生114名に体育祭後と文化祭後に測定した。
3.結果と研究の重要性成就感を目的変数、自己活動の認知(自主性、協力、運営)、他者との相互理解(他者からの理解、他者への理解)、学級集団への理解(学級の肯定的理解、学級でのトラブル)を目的変数として、体育祭後と文化祭後それぞれについて、ステップワイズ方式による重回帰分析を行った。その結果、体育祭後では自主性、協力、他者への理解、運営が有意な説明変数として選択された。文化祭後では自主性、他者への理解、協力、運営が有意な説明変数として選択された。体育祭後、文化祭後のいずれの成就感についても、自主性が最も強く影響しており、協力、運営とともに自己活動の認知、さらに、他者への理解も影響していた。すなわち、個人活動のレベルの変数だけでなく他者との協力のレベルの影響が確認された。以上のように、学校行事における集団体験の重要性について、成就感の自己評価の側面より、個人活動レベルの要因と他者との協力レベルの要因の影響の重要性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 中学生の文化祭活動に関する研究(14)-体育祭と文化祭の活動における成就感の検討-2009

    • 著者名/発表者名
      樽木靖夫
    • 学会等名
      日本教育心理学会第51回総会
    • 発表場所
      静岡大学
    • 年月日
      2009-09-20

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi