研究課題/領域番号 |
21F20303
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
荒川 慎太郎 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (10361734)
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研究分担者 |
ZHANG SHUYA 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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キーワード | 言語学 / フィールドワーク / 植物名 / 方言 |
研究実績の概要 |
本研究は、中国南西部のギャロン諸語における空間と運動の言語表現を課題とする。昨年度は、中国四川省の阿覇(アバ)チベット・羌(チャン)自治州および甘孜(カンゼ)チベット自治州に現地調査に赴き、ギャロン語群の言語調査を行った。具体的な調査内容は次の通りである。 1)阿覇(アバ)自治州馬爾康(マルカン)市白湾(バイワン)郷の調査には2つの目的があった。(i). 白湾四土(スートゥ)ギャロン語言語資料の収集。この調査は、話者の日常会話や、会話を含む自然言語の資料を収集に焦点を当てる。(ii). 白湾地元の植物名とサンプルを収集する。 2)甘孜(カンゼ)チベット自治州丹巴(タンパ)県巴底(パディ)郷の主な目的は、巴底四土(パディスートゥ)ギャロン語の資料を収集することだった。巴底方言はこれまで詳細に研究されておらず、調査の目的は音韻論と文法を概観することだった。 主に次の語彙収集と整理を行った。1: 約170の植物の、4つのギャロン方言による名称。2: 白湾四土ギャロン語で114の、現地植物の解説。3: 白湾四土ギャロン語の自然言語の資料、13のテキスト。4: 巴底四土ギャロン語の言語資料。(i)350の単語。(ii) 15の動詞活用表。(iii)方向指示のパラダイム(動詞の接頭辞、副詞、名詞、動詞、および組み合わせたテンプレートが含まれる)。 研究成果を、口頭発表2件、論文・書評など3件として発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね予定通りの調査と、資料(主に語彙)の収集が行えたため。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度の成果公開に向け、データの整理を進める。
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