研究課題
本研究では、スピン流-熱流-電流相互変換特性が最適化された「スピンカロリトロニック・ホイスラー合金」とそのハイブリッド構造の開発を進めた。2022年度は以下に示す主な成果に加えて、本研究で培った薄膜作製技術を駆使して多くの共同研究に貢献した。(1) 無磁場下で横型熱電変換が発現するSmCoFe系アモルファス磁性薄膜を開発した(Science and Technology of Advanced Materials誌に論文掲載)。この薄膜は、様々な基板上に成膜でき、非常に大きな残留磁化・保磁力を示す。コンビナトリアル薄膜作製技術を用いて連続的に組成を変化させ、SmCoFe系アモルファス磁性薄膜の異常ネルンスト係数を最適化した。(2) SmCo系アモルファス磁性薄膜に関する系統的な実験を進め、同様の特性を示す薄膜をコスパッタリングでも作製可能であることを見出した(Applied Physics Express誌に論文掲載)。(3) (1)で開発した薄膜を用いて、放射冷却と太陽光加熱によって駆動される単一材料ベースの異常ネルンストサーモパイルを開発し、その動作を実証した(Applied Physics Express誌に論文掲載)。(4) コンビナトリアル薄膜作製技術とロックインサーモグラフィ技術に基づくハイスループット材料探索法を用いて、大きな異常ネルンスト・エッチングスハウゼン係数を示すホイスラー合金の探索を進めると共に、(1)で開発した薄膜とホイスラー合金薄膜のハイブリッド構造における磁気熱電変換特性を調べた(進行中)。
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 1件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)
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