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2022 年度 実績報告書

イネのヒ素集積に関与する遺伝子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 21F21096
研究機関岡山大学

研究代表者

馬 建鋒  岡山大学, 資源植物科学研究所, 教授 (80260389)

研究分担者 WANG PEITONG  岡山大学, 資源植物科学研究所, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2021-04-28 – 2023-03-31
キーワードイネ / 品種間差 / ヒ素
研究実績の概要

前年度に同定したイネ6番染色体にあるヒ素集積に関与するQTLのマッピングをさらに進めたが、30.58 Mb と30.75 Mbの候補領域に、組み換え個体が取れず、更なる絞り込みができなかった。
一方、1番染色体にあるQTLについて原因遺伝子GGT1を突き止めた。GGT1はgamma-glutamyl transferaseをコードし、そのタンパク質は液胞膜に局在していた。GGT1遺伝子は根と地上部で発現し、その発現量はヒ素処理に応答しなかった。またプロモーターにGFPを繋げた形質転換イネを作成し、GFP抗体による抗体染色で組織発現パターンを観察したところ、根では主に中心柱で発現していたことが分かった。CRISPR/Cas9技術でGGT1の破壊株を作成し、根のヒ素蓄積量を野生型イネと比較した結果、破壊株の根でヒ素蓄積が有意増加した。さらに品種間を比較した結果、GGT1活性に差があり、活性の高い品種は根のヒ素の蓄積が少なかった。根におけるグルタチオン(GSH)とフィトケラチン(PC2)の濃度を比較したところ、ヒ素集積の少ない品種では少なかったが、破壊株で高くなった。また根のヒ素集積の異なる量イネ品種のGGT1のプロモーター領域をも比較した。その結果、935-bpの違いが見つかったが、GGT1 の発現に影響与えなかった。これらの結果に基づいて根におけるヒ素集積のモデルを立てた。
そのほか、イネの短根の原因遺伝子OsGT14;1を同定した。OsGT14;1はゴルジに局在し、その遺伝子の破壊はセルロースの減少をもたらした。しかし、ヒ素を含む他のミネラルの吸収に影響を与えなかった。この仕事はPlant Journalの表紙に飾った。

現在までの達成度 (段落)

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和4年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] A Golgi‐localized glycosyltransferase, OsGT14;1, is required for growth of both roots and shoots in rice2022

    • 著者名/発表者名
      Wang Peitong、Yamaji Naoki、Ma Jian Feng
    • 雑誌名

      The Plant Journal

      巻: 111 ページ: 923~935

    • DOI

      10.1111/tpj.15897

    • 査読あり
  • [学会発表] A K+/Ca2+ transporter OsSKOR is involved in Ca accumulation in rice grain.2023

    • 著者名/発表者名
      Wang, P., Yamaji, N., Mitani-Ueno, N., Konishi, N. and Ma, J. F.
    • 学会等名
      19th International Workshop on Plant Membrane Biology
  • [学会発表] Identification and functional characterization of a gene responsible for differential As accumulation in rice roots2022

    • 著者名/発表者名
      王 珮同・馬 建鋒
    • 学会等名
      日本

URL: 

公開日: 2023-12-25  

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