研究課題/領域番号 |
21F21097
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
高梨 聡 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (90423011)
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研究分担者 |
SCHAEFER HOLGER 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 外国人特別研究員
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研究期間 (年度) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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キーワード | 森林炭素循環 / アーバスキュラー菌根菌 / 外生菌根菌 / フラットベッドスキャナー |
研究実績の概要 |
殆どの樹木が菌根菌と共生し、樹木から菌根菌への炭素供給量は炭素吸収量の2割に達する事例もあるため、森林の炭素吸収・排出量の算定手法の精緻化には菌根菌の炭素動態を解明することが重要である。従来、菌根菌の炭素動態の解明にあたっては、菌根菌の根外菌糸(以下「菌根菌糸」という)の生産・分解に着目し、土壌サンプルやメッシュバッグを用いて、月間や年間の菌根菌糸生産・分解量を推定してきた。しかし、菌根菌糸の生産・分解プロセスは、樹木根のそれよりも数倍の速度を持ち、菌根菌糸が数日間で急速に生産・分解されることがある。よって、メッシュバッグなどでは観測できない急速な生産・分解を測定する手法を開発する必要がある。 今年度は、菌根菌糸の生産・分解量を高頻度で連続観測するため、高解像度スキャナーやポータブル電源、ソーラーパネルなどを用い、土壌内の菌根菌糸の生産・分解を追跡できる菌糸観測システムを開発した。市販の高解像度スキャナーを改造し、スキャナー本体を小さくし、土壌設置の時に発生する土壌攪乱を減らし、長期間野外に設置できるように、本体の防水性を向上させた。スキャナー改造のため、3DプリンターとCNCリューターを用い、CADソフトで自作したシステムの3Dモデルを基に、PETやアクリルからパーツを精密に作成し、そのパーツと高解像度スキャナーのセンサーやモーターとを組み合わせた。また、小型コンピュータを用いて測定を自動化させた。細根を観察するために開発されたシステムにより解像度の高い画像を取得できるようになり、3~20マイクロメートルの直径を持つ菌根菌糸でも森林土壌において観察することを可能にした。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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