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2023 年度 研究成果報告書

南東アラビア山麓峡谷における千年持続可能な社会基盤の歴史生態学的探究

研究課題

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研究課題/領域番号 21H00605
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分03050:考古学関連
研究機関総合地球環境学研究所

研究代表者

近藤 康久  総合地球環境学研究所, 経営推進部, 准教授 (90599226)

研究分担者 蔦谷 匠  総合研究大学院大学, 先導科学研究科, 助教 (80758813)
板橋 悠  筑波大学, 人文社会系, 准教授 (80782672)
太田 博樹  東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (40401228)
近藤 洋平  福岡女子大学, 国際文理学部, 准教授 (20634140)
三木 健裕  東京大学, 総合研究博物館, 特任助教 (30898309)
黒沼 太一  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 助教 (10847362)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード歴史生態 / 千年持続可能性 / 古代プロテオミクス / 古代DNA / 年代測定 / ワディ・スーク期 / アラビア / オマーン
研究成果の概要

アラビア半島南東部(オマーン)のアフダル山南麓タヌーフ峡谷における持続可能な社会の生態文化的基盤を解明することを目的として、考古・古生態・思想の3班体制により、遺跡の発掘・記録調査と年代測定、古代タンパク質・DNA分析、歴史的文献資料の検討を行なった。その結果、峡谷の土地-資源利用は、前4千年紀のハフィート期から本格化し、一時的失活の後、前2千年紀前半のワディ・スーク期に再活性化して、当該時期以降に峡谷が交通路として利用されたことが、洞穴遺跡と墓地の存在によって裏付けられた。また、後代のイスラームの生活規範が水利用や建築などの伝統的な生活様式を取り込む形で形成されたことも明らかになった。

自由記述の分野

考古地理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究は、考古と思想という人文科学的アプローチと、古生態という自然科学的アプローチを結合することにより、南東アラビアの土地利用の変遷と社会の持続可能性に関する新知見を生み出し、歴史生態学の新地平を拓くものであった。特に、南東アラビアの山麓峡谷における紀元前2千年紀の洞穴利用は新発見の事例であり、当時の峡谷部の土地利用と生業の実態を初めて明らかにしたことは、アラビア考古学のコミュニティに驚きをもって迎えられた。また、洞穴出土の動物糞石という、収量の乏しい希少試料から古代のタンパク質とDNAを抽出する試みは挑戦的であり、分析技術の格段の進歩につながることが期待される。

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公開日: 2025-01-30  

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