研究課題/領域番号 |
21H00729
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
植杉 威一郎 一橋大学, 経済研究所, 教授 (40371182)
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研究分担者 |
眞鍋 雅史 嘉悦大学, 経営経済学部, 教授 (20537071)
吉野 直行 慶應義塾大学, 経済学部(三田), 名誉教授 (50128584)
平賀 一希 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (40528923)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 地域金融 / COVID-19 / 貸出市場 / 効率性 |
研究実績の概要 |
研究1から研究5に至るまでの各項目について研究を推進した。地域金融市場における競争度の計測・市場範囲の再画定(研究1)、預金・貸出を通じた地域間・地域内の資金循環指標の作成(研究2)、競争度が資金調達環境に及ぼす影響(研究3)、地域間資金循環、競争度、市場の効率性との連関(研究4)、COVID-19感染拡大が地域金融市場の効率性に及ぼす影響(研究5)それぞれを章に含む日本語の書籍を『中小企業金融の経済学 金融機関の役割 政府の役割』という題名で、2022年6月に日本経済新聞出版より刊行した。この本に基づく成果発表を各所において行い、研究成果の広報に努めた。同書は学術面で評価を受け、植杉は、同書もしくは同書を含む研究業績を対象として、2022年度商工総合研究所中小企業研究奨励賞本賞(商工総合研究所, 2023年3月)、第29回全国銀行学術研究振興財団賞(全国銀行学術研究振興財団, 2022年12月)、第65回日経・経済図書文化賞(日本経済新聞社・日本経済研究センター, 2022年11月)を受賞するに至った。また、同書は、週刊ダイヤモンドが毎年選定する今年のベスト経済書(2022年)において第2位、日本経済新聞社のエコノミストが選ぶ経済図書ベスト10で第7位(2022年12月24日)、週刊東洋経済のpickup book12(ベスト経済書・経営書で上位5位の次に位置づけられる12冊の中の1つ)に選ばれた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでの研究成果をまとめた日本語の書籍が日経・経済図書文化賞を受賞するなど、学術的に評価を受けているため。
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今後の研究の推進方策 |
研究1から研究5に至るまでの各項目について研究を引き続き推進する。特に重要なことは、銀行・店舗レベルでの貸出・預金に関する情報を入手した上で、地域金融市場における競争度の計測、預金・貸出を通じた地域間・地域内の資金循環指標の作成といった研究1と2に関する取り組みを進める点である。これについては、金融庁におけるデータへのアクセスが再び可能になったことから、今後鋭意研究を進める予定である。
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