| 研究課題/領域番号 |
21H00770
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| 研究機関 | 神戸大学 |
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研究代表者 |
村山 留美子 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (20280761)
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| 研究分担者 |
内山 巌雄 公益財団法人ルイ・パストゥール医学研究センター, その他部局等, 研究員(移行) (20151897)
藤長 愛一郎 大阪産業大学, 工学部, 教授 (40455150)
稲原 美苗 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (00645997)
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| 研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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| キーワード | リスク認知 / COVID-19 / 社会調査 |
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| 研究実績の概要 |
本研究の目的は，新型コロナウイルス感染症（COVID-19）について，そのリスクに対する市民の認知とその構造を明らかにするとともに，社会に対し大きな影響を与えているCOVID-19の世界的流行が日本社会全体の「リスク観」にどのような変化をもたらしたかを明らかにすることである。当該年度は，COVID-19のリスクに関わる認知や行動に関する国内外の先行研究の検討を行った他，各種のリスク認知に関わる先行研究および，1997年以降に我々が行ってきた調査の結果についての検討を行い，これまでに得られている市民のリスク認知像とともに，COVID-19流行による影響を検討するために必要な点を整理した。これらの検討から不足していると考えられたCOVID-19に関する基礎的なリスク観を明らかにするために，時期を選び，web調査および対面調査を実施した。その結果，COVID-19に関する基礎的な認知像について，特に公衆衛生的な観点と個人のリスク観との新たな関係性を明らかにした。また，特に東日本大震災後にリスク認知像に比較的大きな変化があったリスク項目について追跡調査を行い，COVID-19流行下では大きな変化が認められていないことなどを確認した。一方，感染症流行に際し必要なリスクコミュニケーション手法に関する具体的な情報については，当初は2021年度中に実際に対応に当たったリスク管理者や情報を必要とした市民等に対面式のインタビュー調査から得る予定であったが，COVID-19の流行により実施が困難であったことから，次年度に実施することとした。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
質問紙調査の準備，調査の実施自体は順調に進んでおり，COVID-19のリスク認知および，その他のリスク項目における各種の認知に関わる解析は計画通りに行われている。一方，COVID-19のリスクコミュニケーションに関わる質的調査を計画していたが，COVID-19の流行が長期に亘り，対象者が多忙である他，感染症対策のために直接のインタビューが困難な場合が多かった。関係者と何度か予定の調整を行ったが，2021年度中の実施が困難であったため，該年度はこれらの実施を保留した。2022年度以降には一部の実施が可能であることが一定程度確認できていたことから，次年度以降に当該調査を行うこととした。
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| 今後の研究の推進方策 |
申請書時の研究計画に従い研究を進め，引き続き日本社会全体の「リスク観」の変化の検討を行う。2022年度は，2021年度に行った調査の結果に基づき，各種のリスク項目についての認知像の変動を検討する調査を実施する。また，2021年度に実施できなかった質的調査については，2021年度に実施するとともに，実施方法を検討し，年度中に必要なデータの獲得を行う。これらにより，新型型コロナウイルス感染症流行による日本人のリスク観の変動に関わる全体像の検討を行う。
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