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2023 年度 実績報告書

近代日独の社会学説と高等教育との相互作用に関する学際的研究―新発見資料による―

研究課題

研究課題/領域番号 21H00783
研究機関佛教大学

研究代表者

野崎 敏郎  佛教大学, 社会学部, 教授 (40253364)

研究分担者 田中 智子  京都大学, 教育学研究科, 教授 (00379041)
恒木 健太郎  専修大学, 経済学部, 教授 (30456769)
鈴木 宗徳  法政大学, 社会学部, 教授 (60329745)
三笘 利幸  立命館大学, 産業社会学部, 教授 (60412615)
内藤 葉子  大阪公立大学, 大学院現代システム科学研究科, 教授 (70440998)
メンクハウス ハインリッヒ  明治大学, 法学部, 専任教授 (70515915)
橋本 直人  神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (80324896)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード日独学術交流史 / 日本社会思想史 / ドイツ社会思想史 / 日本の大学史 / ドイツの大学史
研究実績の概要

これまで2年間の諸活動に依拠し、十九世紀後半から二十世紀前半にかけてのドイツ社会学説の展開が、ドイツの社会科学者たちの時代認識と研究課題・教育課題とどのような関連にあるのかを考証した。とくに、経済学理論・法学理論と、後年「社会学」として体系化される新たな研究領域とが密接に関連づけられながら、そのそれぞれが向かうべき方向が模索されている状況が明確になり、それが当時の社会学説・社会科学の教育課題にどのように結びつくのかが明らかになってきた。
この動向は、ドイツ・オーストリアに留学していた若い世代の日本人社会科学者たちに直接の影響を及ぼし、また渡日して教育に当たっていたドイツ人社会科学者たちと日本人学生との交流という形でも影響を及ぼした。一方、慶應義塾および五大法律学校と帝国大学との関係を見ると、いわゆる「ドイツ学化」の促進という形で、日独交流の隆盛が認められる。
この時代の問題としては、当時の社会科学者たちが、日独両国の大学制度によってさまざまな制約を受け、また議会勢力や政財界からの圧力も大きかった。当該時期の市民社会の実像に照らして、価値自由な社会科学研究の方法論的基礎づけをなすことが、新しい世代の学的課題として明確に認識されることにもなった。
具体的には、アルトホフ体制にたいするマックス・ヴェーバーらの毅然たる闘争が注目され、その実相を解明した。法哲学者ルードルフ・シュタムラーとヴェーバーとの討議の解明も進めた。ヴェルナー・ゾンバルトの大著『近代資本主義』をめぐる論争の知られざる状況も明らかになってきた。さらに、第一次世界大戦期のドイツ市民女性運動の活動と思想が、こうした市民社会の問題性に対峙する意義を有していたことも解明した。
なお、今年度中に成果を提出していないメンバーも、次年度(本科研終了後)の研究会において研究発表を行う予定である。

現在までの達成度 (段落)

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (3件) (うちオープンアクセス 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] アルトホフのラーバント招聘工作:独裁的官僚カリスマの挫折と転機2024

    • 著者名/発表者名
      野崎敏郎
    • 雑誌名

      佛教大学社会学部論集

      巻: 78 ページ: 57-80

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 〈資料の紹介と研究〉マックス・ヴェーバーのフライブルク大学移籍をめぐって:人事の実相への補遺(その2)2023

    • 著者名/発表者名
      野崎敏郎
    • 雑誌名

      佛教大学社会学部論集

      巻: 77 ページ: 41-64

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 直接行動を考えることによって公共性論を鍛えなおす2023

    • 著者名/発表者名
      鈴木宗徳
    • 雑誌名

      現代社会学理論研究

      巻: 17 ページ: 5-15

  • [学会発表] Text mining on early German sociology and Max Weber2024

    • 著者名/発表者名
      橋本直人
    • 学会等名
      International Conferences “Language Use and Its Symbolic Power”
    • 国際学会
  • [学会発表] 何が戦争を支えるのか―ジェンダー、ケア、女性―2023

    • 著者名/発表者名
      内藤葉子
    • 学会等名
      唯物論研究協会第46回研究大会
    • 招待講演
  • [図書] 教育哲学事典(項目「近代学校教育システムの思想」)2023

    • 著者名/発表者名
      田中智子
    • 総ページ数
      662
    • 出版者
      丸善
    • ISBN
      9784621308219

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公開日: 2024-12-25  

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