研究課題
今年度の前半は金沢大学衛星「こよう」の総合試験を実施した。長期間にわたる電機試験や熱真空試験は金沢大学で実施し、振動試験はJAXAの革新的衛星技術実証プログラムの担当スタッフおよび企業と共同でJAXAの設備を用いて実施した。打ち上げが米国SpaceX社のファルコン9ロケットとなったため、その機械環境条件に適合する振動試験を実施した。すべての試験事項をクリアすることができた。2023年12月2日(日本時間)に、こよう衛星は米国バンデンバーグ宇宙軍基地から打ち上げられた。こよう衛星がロケットから分離された直後に衛星の軌道情報を入手し、その情報に基づいて約6時間後に金沢大学で最初の運用を実施した。最初の運用でUHF帯での通信を確立することができ、ステータス情報から衛星分離後に自動で太陽を指向するソフトウェアが正常に機能していたことが確認できた。その後、姿勢制御に用いる星センサーの不具合が生じたり、バッテリが何度も枯渇する事象に見舞われたが、本報告の時点で運用を継続することができている。搭載している2つの観測装置の軌道上実証が完了し、軌道上でGRBと考えられるイベントを検出することに成功した。観測装置の較正作業が十分に行えた後に成果を公表する予定である。本研究の目的である重力波と同期したGRBは未だ検出できてはいないが、この達成には長時間を要すると思われるため、長期間にわたって運用を継続する中で科学成果を獲得していきたい。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2024 2023 その他
すべて 雑誌論文 (6件) (うち国際共著 2件、 オープンアクセス 6件、 査読あり 5件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 1件、 招待講演 3件) 備考 (1件)
Journal of Instrumentation
巻: 19 ページ: C01006~C01006
10.1088/1748-0221/19/01/C01006
The Astrophysical Journal
巻: 961 ページ: 243~243
10.3847/1538-4357/ace775
Publications of the Astronomical Society of Japan
巻: - ページ: Accepted
10.1093/pasj/psae018
Universe
巻: 10 ページ: 187~187
10.3390/universe10040187
巻: - ページ: accepted
AAS High Energy Astrophysics Division meeting #20, id. 103.18. Bulletin of the American Astronomical Society, Vol. 55, No. 4 e-id 2023n4i103p18
巻: 55 ページ: 2023n4i103p18
https://arc-sat.w3.kanazawa-u.ac.jp/research/research-01/