研究実績の概要 |
J-PARC K1.8ビームラインにおいて、KURAMAスペクトロメータとHypTPCを中心とするHyperonスペクトロメータを用いて、令和3年度にデータ取得(E42実験)をおこなった。E42実験は、12C(K-, K+)反応を用いたHダイバリオンの探索を主目的としているが、本研究では、E42実験のデータに含まれる12C(K-, p)反応を用いてK中間子原子核の探索を行う。E42実験中には、約30日のダイヤモンド標的による物理データの取得以外に、キャリブレーション用のKURAMA電磁石ON/OFF、Hyperonスペクトロメータ用電磁石ON/OFFの状態で、Beam Throughのデータを取得した。このBeam Throughのデータを用いて、KURAMA Spectrometerの位置検出器とHypTPC検出器の位置のキャリブレーションを行うことができる。また、同様にスペクトロメータのキャリブレーションの為にCH2 標的のデータを取得した。 データ取得後は、Beam ThroughやCH2標的のデータなどを用いて、HypTPCのキャリブレーションを進めた。また、KURAMA スペクトロメータ側の解析も進め、p(K-,K+)Ξ-反応を用いて、Ξ粒子の生成率、Missing mass分解能を見積もり、スペクトロメータの健全性を評価した。 また、研究会等で、本研究計画に関する発表やPreliminaryな解析結果の報告をおこなった。
|