本研究では銀河団と活動銀河中心核(AGN)ジェットとの相互作用に新たな知見を得るために、最新鋭の長波長電波望遠鏡によって特徴的な銀河団を高精細に観測した。結果、11件の欧文査読論文と1件の修士論文が出版された。Abell 3376では銀河団磁場が電波ジェットを折り曲げること、別のジェットは複雑な構造の電波レリックに接続していること、CIZA 1359では衝突前期銀河団の連結領域で広がった電波放射を発見し、それがX線で見つかった衝撃波面と位置が一致すること、Phoenix銀河団では驚くほどAGNが電波で暗いこと、Abell 1060では未分類の広がった電波放射を発見したこと、などが成果である。
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