研究課題/領域番号 |
21H01172
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17030:地球人間圏科学関連
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
石橋 純一郎 神戸大学, 海洋底探査センター, 教授 (20212920)
|
研究分担者 |
新城 竜一 総合地球環境学研究所, 研究部, 教授 (30244289)
山中 寿朗 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (60343331)
岡崎 裕典 九州大学, 理学研究院, 准教授 (80426288)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 海底熱水鉱床 / 脈石鉱物 / マイクロサーモメトリー / 同位体比測定 / 放射非平衡年代測定 / 間隙水 / 堆積層内交代モデル |
研究成果の概要 |
沖縄トラフに位置する熱水活動域の海底下から掘削により得られた地質試料に含まれる脈石鉱物を対象として、流体包有物マイクロサーモメトリー、ストロンチウム・イオウの同位体比測定、放射非平衡年代測定などの地球化学的な解析を行った。 解析結果に基づいて海底下の温度・化学環境を明らかにし、間隙水に満ちた堆積層に熱水由来成分が浸入し両者が混合したことで進行する化学反応により脈石鉱物の鉱化作用が進行することを示した。さらに重晶石の年代測定から、堆積環境の成立後に鉱化作用が進行したことを制約する年代を得た。 これらの結果は熱水鉱床成因モデルの構築において堆積層内の化学反応を考えることが重要であることを示している。
|
自由記述の分野 |
地球化学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の独創性は、現世の熱水活動域の地質試料の地球化学的解析から海底下の流体の挙動に伴う鉱化作用の進行を具体的に示した点にある。従来は地質時代に形成された熱水鉱床の地質学的な証拠によって進められてきた鉱床形成過程の議論に、新しい研究戦略を提示した点が本研究成果の学術的意義である。また本研究成果は、海底熱水鉱床を金属資源として開発する際に予想される課題に合理的な対応をするための基盤となる科学的知見の一つである点で、社会的意義が高い。
|