研究課題/領域番号 |
21H01190
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
田阪 美樹 静岡大学, 理学部, 准教授 (80772243)
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研究分担者 |
吉田 英弘 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (80313021)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | かんらん岩 / 電気物性 / 変形実験 / 緻密化挙動 / 粘性 |
研究実績の概要 |
ナノパウダーを用いて、高密度細粒なかんらん石+直方輝石多結晶体(Fo+Di20vol%)の試料を作製し、電気物性を求めるために温度400から1200℃、電場強度500, 1000, 2000V/cmの焼結実験を行い、CCDカメラを用いて緻密化挙動のその場観察を行った。実験から高電場で焼結密度が上がることが分かり、これは電場によって物質拡散が促進されたためと考えられる。 さらに同試料を用いて温度1200℃、歪み速度10^-4/sで大気圧圧縮変形実験を行い、電場を掛けない通常の変形実験に比べ、電場を1000V/cm掛けた試料では同じ歪み速度、同じ変形温度でも流動応力が4倍小さくなることを見出した。これは電場によって物質拡散が促進されたためと考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
半導体不足の影響で初年度に納品される予定の変形試験機が次年度に持ち越しになった。しかし、共同研究者の吉田先生(東京大工学部)の研究室で、研究室の学生さんと共に研究計画の実験を行う事ができ、予定されていた実験は計画通り行えている。
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今後の研究の推進方策 |
今後はかんらん石+直方輝石系(FoEn20)の試料でも同様の実験を行い、電場強度に対する化学組成の効果を見極めたい。
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