研究課題
2023年度は、2021-2022年に相模湾深海底で採取、各種用途に固定した有孔虫と、浅海で採取した有孔虫種のRNA解析、MXCT、TEM観察を行った。また、これらに加え、共同研究者とともに有孔虫細胞を凍結固定しSEM-EDS解析を行うことで、有孔虫細胞の房室ごとにどのような細胞小器官があり、その中にどのような元素(可溶成分を含む)が局在しているのかについても解析を行った。TEM観察では、典型的な石灰質の多室有孔虫とは異なる磁器質殻をもつ多室有孔虫について解析し、細胞質に明確な区切りがなく、細胞小器官の局在の様子も限定的であるなど、多室化の程度が大きく異なることが示された。Cryo-SEM-EDS解析の結果、特定の種の初室においてのみ存在する液胞様構造ではNaが枯渇しKが局在していること、TEM観察では観察できなかった細胞小器官の分布にも房室ごとの偏在の様子が確認でき、細胞内での細胞小器官局在、元素の局在を複数の有孔虫種で明らかにすることができた。さらに、これらの有孔虫のゲノム解析から上記の細胞内で偏在する細胞小器官についてその機能を推定し、これらの結果について複数の論文にまとめて投稿中、投稿準備中である。さらに、超大型単細胞生物であるXenophyophoreの細胞構造、細胞小器官局在、細胞内元素マッピング、遺伝子解析も行い、生息場により非常に多様な種組成と細胞構造を持つこと、細胞質の様子も細胞部位ごとに異なることなどを明らかにし、これらの結果について複数の論文にまとめて投稿準備中である。
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 2件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 5件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 6件)
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巻: 10 ページ: -
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