研究課題
Auxetic 構造を付与した臼蓋カップと模擬骨界面の繰返し負荷下における損傷挙動をAE 及びIR を用いて実験的に検討した界面端部の特異応力場の消失条件を満たす,2 次元Auxetic 構造の構造因子の決定手法を構築した.弾性率,ポアソン比と設計変数との間には非線形の関係が成立する.梁と節点の回転変位が負荷方向と垂直方向への垂直変位に変換されることで,負のポアソン比を発現する程度を,設計変数の適切な選定により制御し得ることを明らかにした.2 次元Auxetic 構造と模擬骨の接合体の圧縮試験を実施し,体積分率が異なるため強度の絶対値での比較は困難であるが,特異性消失モデル(No singuarity model)において界面端部からのはく離発生を抑制し得ることを示した.そして,Auxetic 構造を適用した臼蓋カップの繰返し負荷試験中のAE 発生位置を2 次元で推定する技術を構築した.その結果,AE 発生位置は主にライナー中心部の人工骨頭部の摩耗部で有ることが明らかとなった.一方で,ライナー‐骨頭接触部以外で発生したAE も一定程度観測可能であることが明らかとなり,臼蓋カップ‐模擬骨界面損傷に対応したAE を検出可能であることが示された.臼蓋カップ‐模擬骨界面端部からのAE 発生数は極めて少なく,試験後の光学顕微鏡観察によっても顕著なはく離は観察されなかった.従って,短時間ではあるが,Auxetic 構造により界面端部からのはく離は抑制された.また,フレッティング疲労試験中のその場観察において,フレッティング摩耗の集中によりき裂発生が促進されることや,IRによる温度上昇率によってき裂発生位置の評価が可能であることを示した.
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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