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2023 年度 研究成果報告書

iPS細胞由来心筋細胞を用いた原始心臓型モデルの創製と心筋数理モデルの構築

研究課題

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研究課題/領域番号 21H01215
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分18010:材料力学および機械材料関連
研究機関九州大学

研究代表者

東藤 貢  九州大学, 応用力学研究所, 准教授 (80274538)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワードiPS細胞 / 心筋細胞 / 細胞シート / 3Dバイオプリンター / 粘弾性
研究成果の概要

心臓原始形態モデル開発のために、iPS細胞由来心筋細胞を用いた心筋シートを作製し、電気刺激を利用することで拍動特性の制御が可能であることを見出した。また、能動的応力と最小主ひずみの関係は、粘弾性的ヒステリシスループを描き、電気刺激によりその応答特性は変化することが分かった。次に心筋シートとPDMSチューブを組み合わせた心筋チューブの内部での流動特性は、拍動に対応した流動が生じており、流速の時間変動は、チューブの弾性変形挙動を考慮した理論モデルとよく一致していた。また、3Dバイオプリンターで作製したポリマー構造体は、目標とする心臓原始形態モデルのための足場構造体となり得ることが示唆された。

自由記述の分野

生体医工学

研究成果の学術的意義や社会的意義

iPS細胞由来心筋細胞シートを用いた心臓疾患の治療は、すでに臨床研究の段階であるが、その力学的特性に関する研究はほとんど行われていない。本研究は、電気刺激により拍動挙動の制御が可能であることを見出し、さらに電気刺激が粘弾性的応力-ひずみ応答特性に影響を与えることを明らかにした。これらの力学特性に関する知見は、心筋シートの臨床応用において有用となることが期待される。さらに、iPS心筋シートとPDMSチューブを組み合わせた3D構造体の流動特性、ならびに3Dバイオプリンターで作製した3D足場構造体に関する知見は、今後の心臓原始形態モデル開発に向けて重要な知見となると考えられる。

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公開日: 2025-01-30  

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