研究課題/領域番号 |
21H01251
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
井上 智博 九州大学, 工学研究院, 准教授 (70466788)
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研究分担者 |
王 振英 九州大学, 工学研究院, 助教 (20896633)
高橋 厚史 九州大学, 工学研究院, 教授 (10243924)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 金属液滴 / 液滴 / 連鎖分裂 / 熱物質拡散 / 表面張力 / 高速度可視化 / 数理モデル / 凝縮相 |
研究成果の概要 |
気液界面を有する液滴は,1度の分裂しか経験しないという従来の流体工学的な制約により,微細噴霧を生成する際のエネルギー変換効率は,わずか1%にも満たない.対して本研究は,液滴が分裂を繰り返す『連鎖分裂』を対象として,現象を律速する未知の機構を,高速度可視化と微視観察を組み合わせた複合的アプローチにより実験的に探究するとともに,体系的な数理モデルを開発した.その結果,雰囲気が液滴内部に浸透する物質拡散律速の連鎖分裂カスケードを定式化することに成功し,可視化結果を合理的に説明できた.
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自由記述の分野 |
流体工学・熱工学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
通常,液体や固体に外力を加えると分裂するが,その回数は1回程度に限られる.対して,炭素鋼やチタンなどの金属液滴は,繰り返し分裂することが知られているものの,その流体力学的機構は未解明であった.本研究は,金属液滴の連鎖分裂が,雰囲気からの物質拡散によって律速されることを実験と理論から明らかにした.連鎖分裂は,高効率に微小液滴および粉末を製造できることから,近年需要が高まっている金属微粒子製造技術への応用が期待され,本研究によって,その原理的な成立性を実証した.
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