研究課題/領域番号 |
21H01274
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
菅 哲朗 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (30504815)
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研究分担者 |
神田 夏輝 東京大学, 物性研究所, 助教 (60631778)
岩瀬 英治 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70436559)
高橋 英俊 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 講師 (90625485)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | メタマテリアル / 切り紙 / MEMS |
研究実績の概要 |
本研究では、切り紙構造を利用することで、光学的な特性を大幅に変調可能なMEMS光学メタマテリアルを実現することを目的としている。光学メタマテリアルにおいて、従来から光共鳴構造の3次元形状変化や、フレキシブル基板の引っ張りによる共鳴体の配置間隔変化を利用した動的特性変調方法が研究されているが、限界があり実用的なデバイスに必要な変調機能は得られていない。そこで、2次元平面から立体構造を自由度高く作ることができる切り紙構造と融合し、構造的な制約をなくし、可変自由度が飛躍的に高い光学メタマテリアルを実現すための基礎技術を確立することを目的として実施する。
本年度は本年度はポリイミドフィルムなどを用いた、レーザー加工によるラージスケールでのユニット構造自由度拡張の検証を行うこと、そして、基板への切り紙加工によりAuxetic構造など、引っ張りに対して自由度高く新調する構造を試作することを計画していた。まず、前者について、同心円状の周期的な切り込みを持つ切り紙構造による面外変形の特性評価を行った。梁幅および切り込み長さを決める中心角が異なる試験片を作製し、面外変形を計測した結果、ドーム型、円錐型、先鋭型といった異なる面外変形の分布とできることを明らかにした。後者については、Auxetic構造の予備的な構造として、立体変形後の形状の勾配を調整可能な切り紙メタマテリアル構造について取り組んだ。構造的特性の評価として、切り込みの大きさを変えた複数のデバイスを製作し、それぞれの面外方向における外力に対する変形量を測定したところ、切り込みを大きくすることで変形量を増大させることが可能であるとわかった。さらに、切り込みの大きさを同一構造内で場所により変化させることで、本研究の目標に設定した変形形状の調整である、構造内で変形しやすい領域と変形しにくい領域を製作することが可能であるとわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ラージスケールで予備的な検証が順調に進んだといえる。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、検証した切り紙構造の知見を、小型MEMS構造の加工に適用することで、新規な光学素子を実現できないかどうか、探索を進める予定である。
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