研究課題
基盤研究(B)
軽くてやわらかいプラスチック上に熱電材料を薄膜合成した「フレキシブル熱電変換シート」は、IoT社会で不可欠となる微小エネルギーを利用したセンサやウェアラブル・デバイスへの応用が期待されている。その社会実装には、無毒で安全かつ高い信頼性をもつエコマテリアルの選択が重要となる。本研究では、狭ギャップ環境半導体であるGe系IV族混晶の熱電薄膜に着眼するとともに低温合成技術を開発し、環境調和型熱電変換シートとして最高水準の性能を達成した。
半導体
高度情報化社会におけるエネルギーの確保のため、身の回りの熱を電気に変換する熱電発電の技術が注目されている。環境調和型材料を用いて高性能なフレキシブル熱電変換シートを実証した点に、本研究の社会的意義がある。また、IV族系混晶半導体材料の結晶性と熱電特性の相関が実験的に明らかにされたことは学術的に特筆すべき点であり、トランジスタや太陽電池など他分野への応用も期待される。