研究課題/領域番号 |
21H01441
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
片岡 智哉 愛媛大学, 理工学研究科(工学系), 准教授 (70553767)
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研究分担者 |
古谷 昌大 福井工業高等専門学校, 物質工学科, 准教授 (30737028)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | プラスチック微細片 / 紫外線劣化 / 紫外線劣化促進試験 / 力学的特性 / 化学的特性 / 低分子量 |
研究実績の概要 |
本研究は,流域圏における5mm未満のプラスチック微細片(S-MicP)の生成過程と流域圏から河川への流出過程を考慮した流域圏から河川へのS-MicP流出量推定モデルを開発することを目的としている. 前年度に引き続き,最終年度についてもS-MicP生成過程のモデル化のため,流域圏に散乱する代表的なプラスチックゴミであるペットボトルキャップに着目し,新品のペットボトルキャップ4種を用いた紫外線(UV)促進劣化試験を行い,72時間毎(松山市の紫外線強度で1年分に相当)にウルトラミクロ天秤(XPR2U)で質量,共焦点レーザー顕微鏡(LSM700)で表面形状,赤外顕微鏡(AIM-9000)でIRスペクトルを取得して,紫外線劣化による3つの劣化度を評価した.特に,最終年度は,プラスチック表面の乾湿状態の違いによる劣化速度について考察し,それらを踏まえて,劣化度モデルを構築した. また,屋内(日射,遮光,水中,冷蔵庫)4箇所でのペットボトルキャップの暴露試験を行い,化学的特性と力学的特性を評価した.暴露試験は,2022年5月11日から1年間継続し,1,8,16,24,40,52週間に,接触角測定と圧縮試験を実施した.日射・水中環境では,他と比較して親水化が進行した.遮光の場合,1週間で柔軟性が失われ,8週間以上経過後は大きく変化しないことが確認された.さらに,複数の有機溶媒による抽出を行い,残渣質量を測定した.THFが効率的に低分子を抽出できることがわかった.その残渣について分取薄層クロマトグラフィー精製を行った後,GC-MS及び1H-NMRでその抽出物を分析したところ,特定の酸化防止剤あるいは可塑剤と推察される物質が確認された.同製品のごみ試料を重信川流域で採取し,同手法でTHFによる低分子抽出を行ったところ,抽出量が新品の1/20であり,環境中への流出が示唆された.
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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