研究課題/領域番号 |
21H01536
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研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
太刀川 純孝 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 研究領域サブリーダ (90470070)
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研究分担者 |
齋藤 智彦 東京理科大学, 先進工学部物理工学科, 教授 (30311129)
桑原 英樹 上智大学, 理工学部, 教授 (90306986)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 宇宙機 / ラジエータ / 熱制御材料 / 熱光学特性 / 放射率 / 強相関電子系 / 金属ー絶縁体相転移 |
研究実績の概要 |
放射率可変素子(SRD:Smart Radiaion Device)は、宇宙機表面に設置するラジエータとして使用する次世代の熱制御デバイスである。自身の温度によって、自律的に赤外放射率が変化(低温で低放射率、高温で高放射率と変化)することにより、宇宙機の温度を自動的に一定に保つ機能がある。この機能により、宇宙機、特に太陽との距離が大きく変化する惑星探査機において、低温時に必要となるヒータ電力を大幅に削減することが可能となる。その結果、探査機のシステムリソースを有効に活用したシステム設計が可能となり、惑星探査ミッションの成功確率を高めることができると考える。 本研究の目的は、SRDの性能向上のための材料探索である。具体的には、小惑星探査機「はやぶさ」に搭載されたSRD材料(ペロブスカイト型Mn酸化物:La1-xSrxCayMnO3、x=0.115、y=0.11)が示す放射特性を上回る材料を見つけ出すことである。本研究では、FZ法で作成した単結晶を用い、特に「はやぶさ」組成を中心とした周辺の組成を探索することとしている。 2021年度は、「はやぶさ」組成であるx+y=0.225を中心に、0.205≦x+y≦0.23の組成範囲の探索、2022年度は0.19≦x+y≦0.25の組成範囲の探索を行った。その結果、ある組成において、特に低温時の放射率が低くなる結果が得られたため、2023年度は、ドープ量を多めにした0.225≦x+y≦0.325の組成範囲の探索を行った。残念ながら、「はやぶさ」組成を大きく上回る熱光学特性を備える組成は発見できなかったが、高温時の放射率が「はやぶさ」組成と同程度を維持したまま、低温時の放射率が「はやぶさ」組成より小さくなる組成を見つけることができた。また、それぞれの組成範囲において、組成比と熱光学特性の関係を明らかにすることができた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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