負熱膨張材料は、IoTや5Gなどに用いられるスマートデバイスに必要な材料である。代表者等が発見したZr2SP2O12は、負熱膨張材料の2大収縮メカニズムであるフレームワークモデル(広い温度域が特長)と相転移モデル(巨大な熱収縮が特長)を併せ持つ世界初の物質であり、その収縮メカニズムの解明は学術的に意義深い。また、メカニズムの解明に基づき、Zr2SP2O12を高性能化できれば、産業的にも重要な材料となる。実際に、本研究成果を元にした特許の出願や、本科研費に関連する研究で、民間企業への技術移転に成功したことから、社会への波及効果の高い研究といえる。
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