研究課題/領域番号 |
21H01679
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
後藤 育壮 秋田大学, 理工学研究科, 講師 (10632812)
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研究分担者 |
肖 英紀 秋田大学, 理工学研究科, 講師 (10719678)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 鋳造 / 接合 / 焼結 / 純金属 / 酸化物 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,応募者らが確立した鋳造・接合・焼結を同時に行う新プロセスを応用展開することで,未利用熱活用のための環境調和型熱電変換モジュールの低コストな新規製造法を実現することである.そのために2021年度は,純アルミニウム及び純銅と各種酸化物熱電材料(焼結材)との最適接合条件,及びそれらの接合メカニズムについて検討した.溶融純アルミニウムとZnO,In2O3,SiO2,BaTiO3及びSrTiO3の接触保持を試みたところ,全ての組合せにおいて,空気雰囲気下で接合が得られ,接触界面にはAlとOを含む中間層が観察された.特に,純AlとZnO,In2O3及びSiO2の接合は,短持時間で接合が可能であり,純AlとSiO2の接合については,中間層が非常に厚く,Al部ではSi相晶出も見られた.一方,純AlとBaTiO3に関しては,Ar置換雰囲気下でも接合が得られ,中間層の形成状態や保持前後の重量増加は空気雰囲気下の場合と同様であった.これらのことから,ZnO,In2O3及びSiO2に加え,BaTiO3及びSrTiO3に関しても,酸化物からのO供給によりAl2O3層が生成していたと推察され,中間層の厚さの違いは酸化物の還元の生じやすさを反映していると考えられる.また,純CuとAl2O3及びBaTiO3の焼結材の接触保持を試みたところ,純Cuの融点以下での接合が可能であり,接触界面にはCuとOを含む厚い中間層が観察され,保持前後の重量増加は大きかった.これらの接合は,高温下で純Cuの表面に生成するCu-Cu2O共晶融体を介して得られたと考えられる.一方,Ar置換雰囲気下での純CuとAl2O3の接触保持後では,中間層の形成は認められず,重量増加は小さかったことからOは空気中から供給されていたと考えられる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度は,概ね研究開始時の実施計画通りに,純アルミニウム及び純銅と各種酸化物熱電材料(焼結材)との最適接合条件,及びそれらの接合メカニズムについて検討することができた.
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今後の研究の推進方策 |
接合メカニズムの検討に継続して取組むとともに,最適焼結条件及び接合と焼結の同時実施の検討に着手する.具体的には,焼結材では接合が可能な酸化物の粉末より圧粉体を作製し,焼結挙動や嵩密度の変化を調査する.これらの結果に基づき,複数の酸化物の焼結と酸化接合を両立可能な保持条件を見出した上で,圧粉体を用いた接触保持実験により実証する.
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