鋼の連続鋳造用モールドフラックスの成分であるアルミノホウケイ酸(CaO-B2O3-Al2O3-SiO2)系の熱伝導度測定およびそのガラス化試料の局所構造解析を行うとともに、第一原理計算を用いて構造単位の原子間の共有結合性の定量的評価を試みた。 すべての融体において熱伝導度は温度の上昇に伴い低下し、CaO濃度、光学的塩基度と熱伝導度の明確な負の相関が示され、溶融酸化物中の熱伝導がフォノンの伝達によることが確認された。 また、局所構造と第一原理計算により得られた各結合の電子分布の平均位置を共有結合性として評価し、熱伝導度値との相関について検討を行い、予測モデルの構築が試みられた。
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