研究課題
製薬産業では,確実な製品品質保証を必須条件としつつ,需要に応じた柔軟な生産と生産性向上を実現するために,バッチ生産から連続生産への移行が進められている.2023年度においては,これまでの研究成果を踏まえて,高精度な連続生産プロセスモデル(デジタルツイン)の構築,連続生産の能力を活かしきるデザインスペースの構築,確実な品質保証を約束する製品特性予測技術および制御技術の開発を中心に取り組んだ.(1)連続生産プロセスモデルの構築:医薬品連続生産において製品品質に大きな影響を与える原料供給工程および混合工程を中心にモデルを構築した.これらのモデルは処方および製造条件と製品品質の関係を表現できるため,処方設計やプロセス設計に活用することができる.また,造粒工程を中心に,物理モデル,データ駆動モデル,それらを統合したハイブリッドモデルの特徴および有用性について検討した.(2)デザインスペースの構築:品質保証のために重要な物質特性やプロセスパラメータが満たすべき条件(デザインスペース)を明らかにすることが重要である.連続生産の能力を活かしきるための「貪欲なデザインスペース」の設計方法を開発し,その有効性を実証した.(3)製品特性予測技術および制御技術の開発:複数の工程からなる連続生産プロセスを対象として,デザインスペースが与えられた際に,各工程の重要物質特性の最適な目標値を決定する方法を開発し,その有効性を示した.
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 3件)
International Journal of Pharmaceutics: X
巻: 7 ページ: 100242~100242
10.1016/j.ijpx.2024.100242
International Journal of Pharmaceutics
巻: 642 ページ: 123178~123178
10.1016/j.ijpharm.2023.123178