研究課題/領域番号 |
21H01714
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
横井 俊之 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (00401125)
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研究分担者 |
中坂 佑太 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (30629548)
尾澤 伸樹 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 准教授 (60437366)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ゼオライト |
研究実績の概要 |
本研究は下記の3つの項目、研究項目A「ゼオライトナノ空間内での金属種の位置・状態を制御する手法の開発」,研究項目B「反応工学・表面化学・計算化学アプローチの融合による触媒設計」,研究項目C「触媒設計に基づく触媒調製と触媒性能評価」から構成されている.項目Aに関して、Rh種含有ゼオライトにおけるRh種の状態制御に取り組んだ. Rhイオン交換Y型ゼオライト(R-Y)とアモルファスシリカ(Rh-ASA)をイオン交換法により調製した.調製したRh種含有触媒は,研究項目B「反応工学・表面化学・計算化学アプローチの融合による触媒設計」により,詳細に構造解析を行った.その結果,Y上では,優先的に孤立したRhカチオン種が形成され,ASA上では,主にRh酸化物が形成されていた.これらの触媒試料のメタン酸化的改質反応に対する触媒性能を評価した.その結果, Rh-Yの触媒寿命はRh-ASAと比較し長寿命であった.これは,孤立Rhカチオン種がゼオライト骨格との静電的相互作用によって粒子の凝集が抑制されたためである.さらに,Rh-Yは分散性が高いため,Rh含有量が少なくても高い触媒活性を示した.これらの実験結果に基づいて,メタン酸化的改質反応におけるRh活性種を明らかにすると主に,活性種の安定化にゼオライト骨格が有効であることを実証した.今後はゼオライトの骨格構造の影響を検討し、Rh種の位置、状態制御を達成していく計画である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度において当初の予定通りに金属の位置・状態制御においてゼオライトを使う利点が明らかにすることができた.今年度の成果をベースにして,金属種の種類やゼオライトの構造の影響を検討していくことで目標を達成できる見込みである.
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今後の研究の推進方策 |
2022年度以降,金属種の種類やゼオライトの構造・組成の影響を検討していく.また,ことで目標を達成できる見込みである.研究項目B「反応工学・表面化学・計算化学アプローチの融合による触媒設計」、研究項目C「触媒設計に基づく触媒調製と触媒性能評価」と連携し,得られた知見を体系化しいていくことで目標達成に向かっていく.
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