研究課題/領域番号 |
21H01727
|
研究機関 | 長浜バイオ大学 |
研究代表者 |
石川 聖人 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 准教授 (70750602)
|
研究分担者 |
神谷 典穂 九州大学, 工学研究院, 教授 (50302766)
堀 克敏 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50302956)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | ナノファイバータンパク質 / タンパク質ポリマー / SpyCatcher/SpyTag |
研究実績の概要 |
本研究では、細菌性ナノファイバータンパク質AtaAを一体化し糸にする技術基盤の開発、すなわち、AtaAの分子紡績の技術基盤の開発を目指して研究を実施した。AtaAは全長約220 nmの線状タンパク質であり、単量体では300 kDa強で、三量体の天然構造を形成すると1 M Da弱の巨大分子量となる。研究実施者らは、まずAtaAのC末端寄りの部位を約30 nmのナノファイバーとして組換えタンパク質の生産を試みた。SpyCatcherをこの組換えタンパク質のNC両端に融合し、SpyタグをNC両端に有するGFPをハブとして重合させることを検討したところ、効率的に重合する反応条件を発見できた。また、AtaAのN末端寄りの部位で約180 nmの長さとなる組換えタンパク質の生産にも挑戦した。この組換えタンパク質の両末端には、チロシンのラジカル二量化反応によりタンパク質の重合実績のあるYループ配列を導入しラジカル重合させることを検討した。その結果、少なく見積もっても4-5分子以上が重合したことをSDS-PAGEから確認でき、巨大な分子構造体が電子顕微鏡で確認できた。 どちらの組換えタンパク質も細長い線状タンパク質であるためか、HisタグやStrepタグのような分子量の小さなタグでは、アフィニティー精製用レジンとの反応性が弱いことが判明した。約30 nmの長さのAtaA組換えタンパク質は、Hisタグで精製できるものの収量は低く、約180 nmの長さのものは、HisタグやStrepタグでは全く精製できない。ファイバーが長くなると嵩高さが増し、レジンとの接触効率が悪くなることが示唆された。そこで、AtaAの元来有する熱耐性を利用し、大腸菌破砕液を加熱することにより大腸菌由来タンパク質の大部分を沈殿させ、目的タンパク質を精製する方法を確立した。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|