研究課題/領域番号 |
21H01752
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
福本 恵紀 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 特任准教授 (20443559)
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研究分担者 |
草部 浩一 兵庫県立大学, 理学研究科, 教授 (10262164)
石田 邦夫 宇都宮大学, 工学部, 教授 (40417100)
奥田 太一 広島大学, 放射光科学研究センター, 教授 (80313120)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | トポロジカル絶縁体 / 超高速 / 顕微光電子分光 |
研究実績の概要 |
3次元トポロジカル絶縁体は,バルクはバンドギャップをもつ絶縁体であり,表面は線形のバンド分散をもち,金属的になる.典型的な3次元トポロジカル絶縁体であるBi2Se3は,2層のBi原子シートと3層のSe原子シートでひとつのユニット(quinteple layer: QL)を形成している.QLとQLがvan der Waals力で弱く結合して単結晶を形成している.機械的な剥離では,QL間で剥離され,常のSeシートが最表面に現れることが予想される.この研究課題を通して,QL間でも剥離が起こることを,実験的に観測し,第一原理計算によりその結果を証明した.これは,表面電気伝導が,剥離表面により局所的に異なることを示し,今後,3次元トポロジカル絶縁体の電気伝導特性をマクロスコピックな手法で評価する上で重要な知見を与える.
用いた手法は,フェムト秒レーザーを光源とする光電子顕微鏡計測(femtosecond photoelectron emission microscopy: fs-PEEM)である.紫外光領域で光子エネルギーが可変であることが特徴で,光照射で励起した電子のダイナミクスを高い時間・空間・エネルギー分解能(100 fs, 100 nm, 30 meV)で計測できる.この手法により,表面終端元素により,バルクバンドギャップに対するディラック点の位置が異なる,また,励起電子のダイナミクスも大きく異なることが明らかとなった.また,研究分担者らにより,この結果をサポートする第一原理計算結果が得られた.この成果は,Scientific Reportsに掲載された.
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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