研究課題/領域番号 |
21H01794
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分29010:応用物性関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 (2023) 東京大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
横内 智行 国立研究開発法人理化学研究所, 創発物性科学研究センター, ユニットリーダー (20823389)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | スキルミオン / ニューロモルフィックデバイス / 非相反伝導現象 |
研究成果の概要 |
近年、人工ニューラルネットワーク(ANN)を用いた機械学習の重要性が急速に増している。一方その実行に用いられる従来型素子には消費電力が大きいといった課題がある。そこで、ANNの実行に特化した素子(人工知能素子)の研究が進められており、その有望な候補の一つとして、スキルミオンがある。そこで本研究では、スキルミオンを用いた人工知能素子の作成と性能評価を行い、その高性能化を目指した。具体的には、スキルミオンを用いた物理リザバー素子の性能評価を行い、手書き数字識別で高い認識率を達成した。また、反強磁性体やワイル半金属における非線形応答の観測も行い、人工知能素子への応用可能性を探った。
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自由記述の分野 |
物性物理
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の社会的意義は、エネルギー効率の高い高性能人工知能の実現につながる可能性がある点である。従来のCPUやGPUは消費電力が大きく、メモリ機能がないため効率が低下する。スキルミオンを用いた人工知能素子は低消費電力で操作可能であり、メモリ効果を持つため計算効率を大幅に向上させる可能性を秘めている。また、スキルミオンの粒子性によりナノスケールで多数のノード形成が容易で、高密度集積回路が実現可能という利点もある。また、本研究で観測した反強磁性体やワイル半金属における非線形応答は、人工知能素子の新たな動作原理として発展してく可能性を秘めている。
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