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2023 年度 研究成果報告書

氷の界面融解における普遍性の探求:顕微鏡その場観察によるアプローチ

研究課題

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研究課題/領域番号 21H01824
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分30010:結晶工学関連
研究機関北海道大学

研究代表者

村田 憲一郎  北海道大学, 低温科学研究所, 助教 (60646272)

研究分担者 佐崎 元  北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (60261509)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード氷の界面融解 / 擬似液体層 / 結晶成長 / 光学顕微鏡その場観察 / 不純物 / 潮解
研究成果の概要

本研究では,氷の界面融解の実験的モデルとして氷表面に付着したマイクロ・ナノ微粒子を想定し,微粒子と氷結晶間の界面が擬似液体層生成の場となり得るか,また微粒子が結晶成長ダイナミクスとどのように競合するのかを検討した.その結果,微粒子は結晶表面にらせん転位などの欠陥を誘起し,欠陥を介して擬似液体層の生成に関わること,また欠陥による結晶表面の歪みがステップダイナミクスに影響を与えることを見出した.さらに,氷の表面融解をより包括的に捉える目的から,塩化ナトリウムの潮解現象にも焦点を当てた.その結果,潮解水膜と擬似液体層の濡れ挙動が類似していることが分かり、2つの現象を統一的に扱う試みを進めている.

自由記述の分野

結晶成長学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により,微粒子が結晶成長ダイナミクスや擬似液体層の生成に関与していることが明らかになった.本研究は特に上空での氷結晶とエアロゾルやブラックカーボンなどの不純物との関連を意識しているが,本成果を通じて,結晶成長学的視点から不純物を介した雲形成の新たな素過程を提示できる可能性がある.また,ごく最近,白金(111)面において,ステップが誘起する結晶表面の歪みが触媒活性を増強させるとの報告がある.本研究で示唆されるように,微粒子を介して結晶表面の歪みを制御できれば,触媒活性の更なる向上を狙った材料設計の可能性が開かれると考えられる.

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公開日: 2025-01-30  

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