研究課題
本年度は、AlN基板上に成長させた窒化物超伝導体NbNの結晶構造の制御に取り組んだ。基板温度800℃ではNbNは岩塩型に結晶化し、AlN上にδ-NbN(111)がエピタキシャル成長したが、成長温度の上昇に伴い、結晶構造がε(六方晶)、γ(正方晶)と変化することが分かった。さらに、1220℃では六方晶β型がエピタキシャル成長することも明らかになった。逆格子マップ測定を行ったところ、β-Nb2Nのa軸長がAlNのa軸長に一致しており、β-Nb2Nがコヒーレント成長していることを確認した。HAADF-STEM観察では、β-Nb2Nのc面の積層順序がAlNと一致しており、安定な界面が形成されていることが分かった。
2: おおむね順調に進展している
本研究の目的である超伝導体/半導体融合素子の基盤技術となる、窒化物超伝導体の結晶構造制御技術を確立することができた。
次年度は、本年度に確立した窒化物超伝導体の結晶構造制御技術を活用し、超伝導体/半導体ヘテロ接合の作製と、物性評価に取り組む。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件、 招待講演 2件)
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