研究課題
基盤研究(B)
高精度・高効率な多配置波動関数理論である密度行列繰り込み群(DMRG)法を拡張し,状態遷移を伴う反応過程での励起状態の構造・反応経路探索や状態間結合定数を頼性高く計算するための解析的微分法を開発した。高精度なエネルギー曲面や状態間結合定数の情報からフェルミの黄金律の数値計算を行い内部転換や項間交差の速度定数を評価する手法の実装も行った。ホスホールオキシド骨格の蛍光バイオプローブの無輻射失活過程の理論解析や熱活性化遅延蛍光の逆項間交差に関する速度解析シミュレーションを達成した。
量子化学
密度行列繰り込み群(DMRG)の解析的微分法は励起状態の構造・反応経路探索や状態間結合定数を頼性高く計算するのに重要な役割を担う。ホスホールオキシド骨格の無輻射失活過程の理論解析は光耐性高機能蛍光バイオプローブの開発の基盤となると考えられる。熱活性化遅延蛍光の逆項間交差に関する速度解析シミュレーションは次世代型有機EL分子材料の設計に重要な指針を与えるものと考えられる。