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2023 年度 研究成果報告書

分子振動の超強結合状態のコヒーレント制御

研究課題

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研究課題/領域番号 21H01890
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分32010:基礎物理化学関連
研究機関奈良先端科学技術大学院大学

研究代表者

香月 浩之  奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (10390642)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード振動ポラリトン / 超高速分光 / 強結合状態
研究成果の概要

本研究において、光と分子振動が混成した振動ポラリトンと呼ばれる量子状態を対象に、従来のスペーサを利用せずキャビティ長を1~100μmにわたる広い範囲で調整できる新しい実験手法を提案した。さらに液晶分子の温度変化による相転移がポラリトン状態に及ぼす影響を解析し、ポラリトン状態が通常のバルク試料とは異なる配向分布を持つことが示唆された。さらに、有機分子試料における超短パルスを用いたポンププローブ計測を行い、有機分子試料において初めてポラリトン状態のダイナミクスの観測に成功した。これらの成果は未だ黎明期にある振動ポラリトンの分野において、新たな知見をもたらす重要な成果である。

自由記述の分野

物理化学

研究成果の学術的意義や社会的意義

光との強結合によって物質の性質を変える可能性を持った振動ポラリトンという状態の研究において、スペーサを利用しない可変長キャビティ構造を提案した。液晶分子の相転移によるラビ分裂変化の情報から、キャビティ内での分子間相互作用がバルク状態とは異なっている可能性を見出した。この結果は、これまで報告されている振動ポラリトンの特性とも関連していると考えられる。超高速分光によって振動ポラリトンの緩和ダイナミクスを直接観測する手法を化学反応と密接に関連した有機分子に展開した。以上の結果は振動ポラリトンが獲得する新奇特性の原因を理解する上で重要な貢献である。

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公開日: 2025-01-30  

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