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2023 年度 実績報告書

透明センサーへの応用を目指したグラフェンへの安定なN型ドーピング技術の開発

研究課題

研究課題/領域番号 21H01911
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

衛 慶碩  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (30709564)

研究分担者 沖川 侑揮  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (50635315)
石原 正統  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 研究グループ長 (70356450)
桐原 和大  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 研究グループ長 (70392610)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード光塩基発生剤 / ドーピング / n型
研究実績の概要

当研究チームは、安定的にはp型しか存在しなかったグラフェンに、光塩基発生剤(PBG)である2-(9-オキサンテン-2-イル)プロピオン酸1,5,7-トリアザビシクロ[4.4.0]デシクロ-5-エンを用いることでn型ドーピングされたグラフェンが、紫外線下で2ヶ月以上安定に維持する技術を開発しました。この技術は、pn接合を利用したグラフェン単体の透明温度センサー等の製造に応用できます。しかしながら、PBGはその分子の小ささから、薄膜作製に適したスピンコーティングによってグラフェン表面に均一に分散させることが難しく、乾燥後にPBGが凝集するという課題が生じました。これはn型ドーピングの妨げにはなりませんが、周囲の温度や湿度によってはPBGの結晶化を引き起こし、膜の均一性や透明性に影響を与えます。この課題に対処するため、今年度はポリエチレンオキシド(PEO)をPBGに組み込むシステムを導入しました。PBGをPEOとハイブリッド化することで、グラフェン表面でのPBGの結晶化が効果的に抑制され、反応性と透過率が向上しました。さらに、PEOマトリックス内のPBG濃度を変化させることで、グラフェンがp型からn型にドーピングされるまでの時間を厳密に制御できることがわかりました。これを利用することで、グラフェンのドーピングメカニズムが解明され、グラフェンベースデバイスの開発に資すると期待されます。また、このグラフェンの熱電特性が100日以上安定していることも確認できた。これらの成果により、n型ドーピングできるグラフェンの、フレキシブルエレクトロニクスや各種センサー等への応用可能性を拡大できたとともに、それらの製造手法を確立するための有益な技術的情報を得ることができた。

現在までの達成度 (段落)

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Transparent Patternable Large-Area Graphene p?n Junctions by Photoinduced Electron Doping2023

    • 著者名/発表者名
      Kirihara Kazuhiro、Okigawa Yuki、Ishihara Masatou、Hasegawa Masataka、Mukaida Masakazu、Horike Shohei、Wang Yuqing、Wei Qingshuo
    • 雑誌名

      ACS Applied Materials & Interfaces

      巻: 16 ページ: 1198~1205

    • DOI

      10.1021/acsami.3c12419

    • 査読あり
  • [学会発表] Development of stable n-type graphene doping technology using photobase generators2023

    • 著者名/発表者名
      Qingshuo Wei, Kazuhiro Kirihara, Yuki Okigawa, Masatou Ishihara
    • 学会等名
      33rd International Conference on Diamond and Carbon Materials
    • 国際学会

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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