研究課題/領域番号 |
21H01973
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 東京大学 (2022-2023) 北海道大学 (2021) |
研究代表者 |
小林 広和 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (30545968)
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研究分担者 |
福岡 淳 北海道大学, 触媒科学研究所, 教授 (80189927)
佐川 拓矢 東京理科大学, 工学部工業化学科, 助教 (90829582)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | キチン / 窒素循環 / 触媒 / メカノケミストリー / ポリマー |
研究成果の概要 |
バイオマスは再生可能な炭素資源であるが、二番目に豊富な資源であるキチンを用いれば、分子内に窒素原子を含むため、窒素資源としても利用することができる。しかし、キチンは極めて難分解性であり、その化学資源としての利用はほとんど進んでいない。本研究では、メカノケミカル反応条件において、弱酸点を持つ活性炭がキチンを選択的に加水分解し、キチンオリゴ糖を高収率で与えること、そして機械的な力が化学反応を促進する機構を明らかにし、キチンオリゴ糖の用途開発も行った。また、キチンオリゴ糖の分解物であるN-アセチルグルコサミンをポリマー原料に転換する新反応機構を作り出した。
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自由記述の分野 |
触媒プロセス、資源化学プロセス
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
キチンは豊富に存在する一方で、化学資源としての利用はほとんど進んでいない。本研究ではキチンをメカノケミカル反応により選択的にキチンオリゴ糖に変換することに成功し、その植物免疫賦活化能を利用して農業用途の開発にも至った。低農薬かつ高収穫量の農業に貢献できると考えている。また、キチンオリゴ糖をさらに分解して得られるN-アセチルグルコサミンから有用なモノマーを合成するための新反応機構を開発し、反応効率を大幅に高めることができ、また実際にポリマーが得られるところまで示すことができた。キチン誘導体を化学品原料として利用する道筋をつけることができたと考えている。
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