研究課題
基盤研究(B)
イオンと電子の両方を伝導する「混合伝導性高分子」は、神経模倣素子やバイオセンサへの応用が期待されています。混合伝導性高分子薄膜の物性を制御するためには、電子(正孔)輸送を担う共役主鎖のみならずイオン輸送を担う非晶質部位を含めた薄膜構造を分子レベルで理解することが必要です。本研究では新たな分光法および顕微鏡による直接観察法によって明らかにし、分子の集合構造を明らかにするための方法論を確立することができました。
高分子物性化学
混合伝導性高分子を用いた新規電子デバイスを構築する上で、本成果は材料設計、素子設計、素子作製の各段階における、設計指針を与えることができます。すなわち、どのような高分子材料を設計し、どのように高分子を集合させれば所望の特性(例えば動作速度)が得られるかを分子レベルの描像に基づいて予測することにつながります。