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2023 年度 研究成果報告書

高圧誘起の発光スペクトル変化を鍵とする耐熱透明・室温燐光ポリマーの創製と機構解明

研究課題

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研究課題/領域番号 21H01995
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分35020:高分子材料関連
研究機関東京工業大学

研究代表者

安藤 慎治  東京工業大学, 物質理工学院, 教授 (00272667)

研究分担者 石毛 亮平  東京工業大学, 物質理工学院, 准教授 (20625264)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
キーワード高圧誘起発光 / ダイアモンド・アンビル・セル / 顕微分光 / 時間依存密度汎関数法 / 高発光性ポリイミド / 連続照射誘起遅延発光 / 室温燐光 / 酸素消光
研究成果の概要

特筆すべき成果の1つ目は,イミド化合物3種を非晶質媒体中に分散した薄膜が,室温・大気中で青色蛍光とともに,極めて長い(数秒以上)寿命の緑色燐光を発する現象を見いだし,その後紫外線数分以上,照射した場合,分単位の「誘導時間」のあと,燐光発光が徐々に増大しながら飽和し,照射終了後,数秒以上の深緑色の残光を観測した.これをPIDLと名付け,光物理過程を解明した.2つ目は,臭素を含むイミド化合物およびポリイミドの室温燐光が,超高圧印加により発光強度の顕著な増強を示すことを確認した.これは「圧力誘起発光増強」(PIEE)と呼ばれる現象で,非晶性ポリマーの室温燐光におけるPIEEの初めての観測例である.

自由記述の分野

高分子物性・構造

研究成果の学術的意義や社会的意義

室温常圧での遅延燐光発光はこれまでも知られていたが,長時間照射遅延燐光(PIDL)においては,酸素存在下では燐光の発光開始までに明確な誘導時間が存在すること,真空中では誘導時間が観測されないこと,誘導時間は雰囲気中の酸素濃度に比例すること,そして燐光寿命が照射時間にともなって増強される蓄光性を示すことが新たな発見であり,高解像ナノイメージングや高感度センシングに応用可能である.また,超高圧印加による圧力誘起発光増強現象も知られていたが,対象は有機低分子結晶に限られており,高耐熱性を有する非晶性ポリイミドにおいて観測されたことは新たな発見であり,極端条件下での圧力センサーなどに応用可能である.

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公開日: 2025-01-30  

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