熱伝導を制限もしくは禁止しうる3次元THzフォノニック構造を実現するには 1 nm 程度の室温フォノンの波長と同程度のドット周期構造をアモルファス材料中に構築する必要がある。このような極微細なため熱力学的に不安定な周期構造を原子精度で構築するため、強固なイオン性共有結合からなる酸化物に着目し、独自の原子制御ドット堆積と原子層堆積(ALD)を組み合せた「多段階無機合成」を提唱している。本研究ではドット前駆体の出発物質である多核金属錯体の分子構造由来のドットとアモルファスなALD膜のフォノニックコントラストによって低熱伝導化できることを確認した。
|