光化学的な塩基変換による遺伝子治療に向け,生理条件下での光化学的な塩基編集法の開発を行った。まず、リン酸基を修飾した脱アミノ化用プローブが脱アミノ化を大きく加速し,生理条件下24時間で80%以上のシトシンをウラシルへ変換できることを見出した。次に試験管内において、種々の光架橋人工核酸を用いてRNA鎖中のシトシンからウラシルへのピンポイント塩基変換をおこない、周辺塩基の水性が高ければ高いほど脱アミノ化反応速度が速いことを明らかにした。次に細胞内RNAの光操作に向け,細胞内mRNAを標的としたアンチセンス効果の検証をおこない、光架橋速度が速ければ速いほど遺伝子抑制効果が高いことを見出した。
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