研究課題
基盤研究(B)
本研究では、生細胞内の膜ー膜接触部位(メンブレンコンタクト)の生理機能を解明するための新たな汎用的ケミカルバイオロジーツールの開発に取り組んだ。さまざまな検討の結果、1)メンブレンコンタクトの動態観察を可能にする可逆的蛍光プローブ、2)メンブレンコンタクトの形成と解消を誘導できる化学遺伝学技術、3)ホスファチジルイノシトール 4-リン酸(PI4P)に対する新規蛍光レポーター、を開発することに成功した。
ケミカルバイオロジー
メンブレンコンタクトの生物学は、サイエンスとしても未開拓領域であるばかりでなく、神経再生や神経変性疾患、がん、ウイルス性感染症など、多くの疾病との関連が示唆されつつある。本研究で開発したツール群は、メンブレンコンタクトの生理機能の解明に貢献し、診断や創薬などの幅広い生命科学・医学分野に新しいブレイクスルーと波及効果をもたらすものと期待される。